12月24日、OTOWAカップ 第34回関東女子ラグビーフットボール大会の第8週3試合が府中朝日フットボール場で行われた。
大会は単独・合同あわせて7チームが参加して行われており、今節は昨季の全国チャンピオン・東京山九フェニックスを除く6チームが府中朝日に集結した。
横浜TKMと日体大の激しいシーソーゲーム!
第1試合は、昨季優勝の日体大女子と横浜TKMが対戦。前節までの成績はともに3勝1敗で、勝点はBPの関係で日体大が15でTKMが13。どちらも東京山九フェニックスに1敗を喫していて、上位2チームが進める全国選手権に向けたサバイバル戦という位置づけだ。
先手を取ったのはTKMだ。16分、FBカリン・タキティムクック~WTB角川穂乃花と繋いだカウンターアタックで相手ゴール前に攻め込み、日体大OGのFL小島碧優主将が左中間にトライ。対する日体大は24分、こちらもSO大内田夏月のカウンターアタックで相手ゴール前に攻め込みLO村瀬加純がトライ。CTB新野由里菜主将のコンバージョンも決まり日体大が7-5と逆転する。
試合はここからシーソーゲームになった。28分、TKMはCTB13ロエラ・ラディニヤブニのゲインから、昨季の日体大主将だったSO人羅美帆がトライし、10-7と逆転。しかし日体大も続く34分、相手ノックオンで得た敵陣スクラムからのムーブでサクラXVのCTB畑田桜子がトライ。12-10と逆転して折り返す。
しかし後半は早々の44分、TKMは相手ゴール前のチャージからWTB11アカニシ・ソコイワサがトライ。カリンのコンバージョンも決まり、TKMが17-12と再逆転する。
試合はここから拮抗。TKMは59分、CTBロエラが不当なプレーでシンビンを受け、数的不利の戦いになり、日体大が再三TKMゴール前に肉薄。しかし、TKMはサクラXVのNO8永井彩乃、FL永岡萌らFWがタックルで粘り、FBで途中出場したサクラセブンズ帰りの内海春菜子が再三好フィールディングでチームを救い、数的不利の10分間を無失点でしのぐ。
しかし15人vs15人に戻って迎えた残り10分、ペースを掴んだのはこちらもサクラセブンズ帰りの堤ほの花、吉野舞祐、高橋夏未を投入した日体大だった。70分、相手ゴール前に攻め込んだ日体大はPKからラインアウトモールを選択し、HO根塚智華(スピアーズ根塚洸雅の妹)が左中間にトライし、17-17の同点に。そして引き分けのムードが漂い始めたロスタイムの47分、途中出場の堤ほの花が相手タックルを外してビッグゲインし、オフロードパスを受けたCTB新野由里菜が劇的な勝ち越しトライ。新野がコンバージョンも決め、日体大が24-17でサヨナラ勝ちを飾った。
スターオブザマッチには後半28分からの出場、ボールタッチ僅か2回ながらみごとなランで勝ち越しサヨナラトライをアシストした堤ほの花が選ばれた。
「最後のオフロードパスは、セブンズの経験が生きたかな。ワールドセブンズの遠征から帰ってきて1週間、チームの練習には1回しか出られなかったけど、チームの勝利に貢献できて良かった。試合自体は拮抗したけれど、ミス少なく我慢し続けたことで何とか勝てました。15人制は今年2月の全国大会決勝以来ですが、楽しかった。女子15人制のチームも増えてきて、みんなレベルが上がってスキルも高くて、相手も強い分、楽しくラグビーができました」