太陽生命カップ2025・女子中学生日本一は福岡県代表が連覇 | ラグビージャパン365

太陽生命カップ2025・女子中学生日本一は福岡県代表が連覇

2025/09/16

文●大友信彦


13日から行われている「太陽生命カップ・第16回全国中学生ラグビーフットボール大会は15日、最終日を迎えた。都道府県代表女子の部、予選各組1位チームによるカップリーグ前日の第1戦で福岡が大阪に逆転勝ち。DAY3はまず福岡と神奈川が対戦した。


試合は前半4分、相手ゴール前でFKを得た福岡はスクラムを選択。SHに入った上田蒼葉が右に持ち出して松田杏につなぎ先制トライ。

対する神奈川は5分、自陣からボールを持ち出した石神優菜からのオフロードパスを捕った島津明穂が左サイドを約70m走り切って中央にトライ。石神がコンバージョンを決め神奈川が7-5と逆転する。

福岡_清原愛渚

福岡_清原愛渚


福岡_スクラムから上田蒼葉が右に持ち出し

福岡_スクラムから上田蒼葉が右に持ち出し


福岡⑤松田杏がトライ

福岡⑤松田杏がトライ

リードされた福岡もすぐ反撃に出るが、神奈川はディフェンスで魅せる。神奈川のキックオフからリターンを仕掛けた福岡の児玉莉暖に小林沙羽がタックルし、長谷川咲俐がジャッカルに入りPK獲得。PKがノータッチになり福岡がカウンターアタックを仕掛ければ、今度は長谷川のタックル小林のジャッカルと役目を入れ替えてPKを獲得する。

5分、神奈川⑤島津明穂が左サイドを突破

5分、神奈川⑤島津明穂が左サイドを突破


トライを決めた島津に⑦長谷川咲俐が駆け寄り喜ぶ

トライを決めた島津に⑦長谷川咲俐が駆け寄り喜ぶ


福岡⑦児玉莉暖に神奈川④小林沙羽がタックル

福岡⑦児玉莉暖に神奈川④小林沙羽がタックル


しかし福岡も負けてはいない。8分、ハーフウェーから右サイドを抜け出して約50mを独走した神奈川・石神に福岡・三角和奏が後方から追いつきトライライン目前でタックル&ジャッカルに入りノットリリースザボールのPKを奪う。前半は神奈川が7-5と2点リードで折り返す。

逃げる神奈川⑥石神に福岡③三角和奏が追いつきタックル

逃げる神奈川⑥石神に福岡③三角和奏が追いつきタックル

そして後半、神奈川のキックオフがノット10となり、福岡がアタックチャンスを獲得。そして2分、ハーフウェーを越した密集からボールを拾い上げた松田杏がフェイントを入れてゴー。左サイド約40mを走り切って左中間トライラインへ飛び込んだ。10-7と福岡が再逆転。

後半2分、福岡⑤松田杏が前半に続きトライ

後半2分、福岡⑤松田杏が前半に続きトライ


神奈川も動じることなく反撃する。しかし福岡ディフェンスの圧力に押されてか、得意のオフロードがつながらない。7分、福岡のノックフォワードしたボールを拾った神奈川はアドバンテージを得てアタックしたが、思うようにゲインできないままアタックが詰まりペナルティー。

神奈川から見ればノックフォワードのアドバンテージが消えるのが予想よりも早かっただろうが、福岡はすぐにアタック。三角和奏が右サイドに持ち出し、最後は足元に飛び込む相手タックルを振り払ってトライ。福岡が15-7とリードを広げ、逃げ切った。

神奈川⑥石神優菜に福岡①上田蒼葉がタックル

神奈川⑥石神優菜に福岡①上田蒼葉がタックル


福岡①上田蒼葉のタックル

福岡①上田蒼葉のタックル


後半7分、福岡③三角和奏が右隅を走り抜けてトライ

後半7分、福岡③三角和奏が右隅を走り抜けてトライ


福岡がダブルタックルで神奈川を止める

福岡がダブルタックルで神奈川を止める



福岡は決勝リーグ2戦2勝で昨年に続き2連覇を飾った。

ノーサイドの笛に抱き合って喜ぶ福岡

ノーサイドの笛に抱き合って喜ぶ福岡



福岡・上田蒼葉主将

福岡県代表_上田蒼葉主将

福岡県代表_上田蒼葉主将


「きょうは自分たちらしいラグビーをしようというテーマで臨みました。ミスもあったけど、いつも通りみんなでやるんだという思いで焦らずにやれました。去年は、去年の3年生だった先輩たちと一緒に優勝を味合わせてもらったので、今年は後輩たちと一緒に分かち合いたいという思いでした。目標は福岡レディースの先輩で、サクラセブンズの梶木真凜さん。私がラグビーを始めたクラブチーム、草ヶ江ヤングラガーズの先輩なんです。自分の苦手な部分を磨いて、高校でも活躍して、先輩のように世界に行けるプレーヤーになりたいです」

神奈川は大阪を零封し勝利。

カップリーグの残り1試合、神奈川対大阪は前半、神奈川が澤村櫻のトライで5点を先行。その後は一進一退の攻防が続き、大阪も同点トライを求めて果敢に地上戦でアタックを仕掛けるが、神奈川は粘り強くディフェンス。最後は9分、ハーフウェー付近のスクラムから上條紗季が右サイドを抜け、内をサポートした塩川凛々子につないでトライ。小林沙羽のコンバージョンも決まり最終スコア12-0で神奈川が勝利した。

神奈川v大阪_前半2分神奈川⑩澤村櫻がトライ

神奈川v大阪_前半2分神奈川⑩澤村櫻がトライ


大阪③為房さくら

大阪③為房さくら


ダブルタックルを受けながら前に出る為房さくら

ダブルタックルを受けながら前に出る為房さくら


大阪⑥萩井琉衣

大阪⑥萩井琉衣


神奈川⑥石神優菜

神奈川⑥石神優菜


神奈川⑦長谷川咲俐に大阪⑨吉岡桜がタックル

神奈川⑦長谷川咲俐に大阪⑨吉岡桜がタックル


神奈川⑪上條紗季

神奈川⑪上條紗季


⑮塩川凛々子につなぎ

⑮塩川凛々子につなぎ


塩川がトライ

塩川がトライ


小林沙羽がコンバージョン成功

小林沙羽がコンバージョン成功


福岡県代表が昨年に続き連覇!女子中学生の日本一に!

女子の最終順位は次の通り。

カップリーグ1位:福岡2位:神奈川3位:大阪
プレートリーグ1位:京都2位:兵庫3位:群馬・新潟
ボウルリーグ1位:東京2位:長崎3位:千葉・山梨

優勝表彰を受ける福岡の上田主将

優勝表彰を受ける福岡の上田主将


太陽生命池田常務からトロフィー贈呈。いかなキャットも祝福

太陽生命池田常務からトロフィー贈呈。いかなキャットも祝福


2位表彰を受ける神奈川

2位表彰を受ける神奈川


2位の神奈川

2位の神奈川


表彰を終えて優勝の福岡

表彰を終えて優勝の福岡



大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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