福田健太「戦術がクリアになっている。メモしなくてもいいくらい染み付いている」 | ラグビージャパン365

福田健太「戦術がクリアになっている。メモしなくてもいいくらい染み付いている」

2025/10/09

文●編集部


8日行われた、ラグビー日本代表・SH福田健太(東京サントリーサンゴリアス)のオンラインレポート。PNC決勝の敗戦を振り返り、さらにSHとしてこれから始まる、オーストラリアとのテストマッチ、さらにヨーロッパツアーにむけたエディージャパンの現在地について話した。

SH福田健太

――決勝で惜しくも敗れたPNCを振り返って

(準決勝の)トンガ戦と決勝の週で、結構、ケガ人が出てしまって、バックアップメンバーが試合当日に入ったりしたが、エディー(・ジョーンズHC)も「誰にチャンスが来るかわからない」「ツアーを重ねるにつれて最後にチーム力が試される」とミーティングで言っていた。(決勝は)BKもバックアップメンバーが1人しかいないタフな状況でしたけど、その中でもみんながこの自分の役割を遂行し、勝つことはできなかったが、一つ良いステップアップができた試合だったかな。

フィジー代表戦は日本人選手が中心で戦ったが、あと1つ、2つのミスがものにできれば勝てたという自信もある。これからは全部、格上が相手だが、チームとしてPNCで学んだことを活かしていくのが大事だと思います。

――PNCで得た手応えは

超速ラグビーはやっぱり、ハーフが大事になるので、見ている方がそれを感じるのであれば超速ラグビーを体現できているのはプラスかな。フィジー代表戦は相手が13人になったときにトライを取り切れなかったところは、自分が出ていましたが、ハーフとしてプレーが止まっているときのコミュニケーションがあの点差になってしまったかな。相手が何をやってくるか予測してFWに伝えることによって、ゼロコンマ何秒が速くなって、トライを取り切れたりするというのがあったと思う。ゲームをもっと予測して、味方に何をしてほしいか伝えるのが今後の課題だと感じた。

――ハーフとしてどんな強みを出していきたい

(藤原)忍、(北村)瞬太郎、(齋藤)直人が入ってくる中で、それぞれが違ったキャラクターを持っていると思う。エディーにも言われている僕の強みは、ラインアウトやブレイクダウンからの突破で、(それは)日本人スクラムハーフにはなかなかないところだから、どんどん出していけと言われている。ちょっとでもチャンスがあったら自分の判断を100%信じて、遂行することで、他のハーフよりも勝りたい。

あとはディフェンスです。スクラムハーフ(のディフェンス)が弱いとレベルが高い相手に狙われてしまうので、狙われても仕留めるディフェンス力と、コミュニケーションは自分の強みとしてあると思うので、そこは出していきたいなと思います。

――PNCで、チームの一体感が増した理由は?

去年、僕は参加しなかったが、一ファンとして、見ている限りキックの使い方が良くなって、戦術がクリアになっている。(試合の前の)1週間を通して、週末のプランがクリアになっている状態で臨めているのがまず一つ、ゲームで良い方向にいっていると思います。あとはオフザフィールドではエディーとの関係は、周りから厳しいときいていましたが、今年はコミュニケーションが円滑になっている。一方通行ではなく、お互いにしっかりコミュニケーションがとれていることが去年より良い雰囲気で行えている一つなのかなと思います。

あとミーティングの回数も多いですし。メモしなくてもいいくらい同じ内容をやって戦術が染みついている。あと反復の練習が多いので、その中でジャパンラグビー、超速ラグビーがすごく理解できているのが良い方向にいっている。オフザフィールドでも戦術を中心にコミュニケーションがとれている。アタックならこういうプランで、何分から何分までこういうプレーでやっていくというのが週ごとにクリアに提示されて、練習もそれを想定してできていて、一つ柱があることで選手同士のスモールチャットや、わからないことはエディーやコーチ陣に聞くこともできます。

あとは実際に試合を目にして、1週間のうちに選手同士のスモールチャットで、シンビンになったり、数的有利になったときの話をしていて、ある程度、想定内のことが起きているので良くなっていると思います。ゲームは生き物なので、想定外のことが起きても、みんなで、グラウンド上で解決できていると思います。

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