昨秋とは攻めるポイントを変えたジェイミージャパン。現在のジェイミージャパンを象徴する山田章仁のトライ。印象に残ったのは、SO小倉、FB野口、そしてリーチは全て凄かった! | ラグビージャパン365

昨秋とは攻めるポイントを変えたジェイミージャパン。現在のジェイミージャパンを象徴する山田章仁のトライ。印象に残ったのは、SO小倉、FB野口、そしてリーチは全て凄かった!

2017/06/14

解説●後藤翔太 構成●大友信彦


翔太です。
週末は四国へ行ってきました。詳しくはまだ報告できる段階ではありませんが……このアクションについては、追って報告させていただきますね。


さて、ルーマニア戦はみごとな勝利でしたね。
勝因をあげるといろいろあるでしょうが、僕は一点、これまでの、つまり昨秋のジェイミージャパンとは攻めるポイントを変えたな、という印象を持ちました。

テレビの解説では「ジェイミージャパンはキックを使ってゲームを組み立てて……」というようなことを強調していましたが、これまでの、つまり去年の秋、ジョージアやウェールズと戦ったときのジェイミージャパンは、自陣でボールを持ったときは、ほぼ例外なく蹴り返していた。

でも今回のルーマニア戦では、相手のキックオフをあまりにも深いところでレシーブしたときは蹴り返していたけれど、それ以外はカウンターアタックをかけていました。これは、昨秋のジャパンが、ウェールズよりも敵陣アタックの成功率が高かったというデータを受けての判断かも知れません(これについては、昨年11月の当コラムでも触れました)。

vol48.ウェールズ戦で進歩を証明したジェイミージャパン。


この戦術調整には、スーパーラグビーの経験が活きているんだと思います。キック戦術の長所は、蹴るというオプションを意識させて、相手ディフェンスの出足を緩めさせることにあります。サンウルブズの試合では、ほとんどの局面でキックを使っていました。「蹴りまくってる」という感じでした。

キックを使った組み立てには、試合を大崩れさせないという長所があります。その一方で、やりすぎると、攻める機会を放棄することになってしまう。サンウルブズの試合では、自らのアタックをしなかったため、自分たちのアタック能力がどれだけあるのかも測れなかった。そして、ボールを放棄してしまうと、思い通りに取り返せるものでもないということを実感しました。

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