1月11日(日)第62回全国大学ラグビー選手権大会決勝、明治大学(関東対抗戦1位)と早稲田大学(関東対抗戦3位)の一戦が行われ、22-10で明治大学が勝利し7大会ぶり14回目の日本一に輝いた。
明治 神鳥裕之監督

明治・神鳥裕之監督
――試合を振り返って
素晴らしい環境で、本当に素晴らしい相手とゲームができたこと、そして優勝という形で締めくくることができたことを、大変うれしく思います。試合に出た23人を含め、部員全員を誇りに思いたいと思います。
明治大は今シーズンのスタートにあたり、いろんな方にご迷惑やご心配をおかけするような形で始まりましたが、皆さんの寛大なお気持ちやご支援のおかげで、この舞台に立つことができました。本当にすべての方々に感謝していますし、そこを乗り越えた学生たち全員を誇りに思います。選手たちには心から「おめでとう」と伝えたいと思います。

――勝因は何だったと思いますか
シーズン終盤にかけて、プランやミーティングで積み重ねてきたことを、80分間、どんな状況でも遂行できたことだと思います。想定外のことを想定内にして戦う準備をしてきたことが、フィールドで体現できたことが勝因につながったと思います。
――5年間で初優勝という気持ちは
過去に2回、今回で3回決勝に連れてきてもらいましたが、いつも悔しい思いで終わっていました。最後にこうしてみんなと笑顔で終われたことは、自分としては本当に最高ですし、何より、そういう思いをさせてくれた学生たちに感謝したいです。

――今日の試合は、スローガンの「完遂」できたと感じますか
見ての通り僕はできたと思います。完璧に遂行するという意味においては、(シーズンの)途中、途中、失敗もあったし、ご迷惑かけたり、うまくいかないことも、ラグビーにおいても、オフフィールドでもあったんですけれども、僕が感じる完遂というのは、完遂に向かってそれをやっぱり必死に努力して、次の失敗を成功に変えるための努力をしていくという姿勢が大事だというふうに思ってましたので、ここに至るまでのプロセスという部分は当然、完璧ではありませんでしたけれども、結果を見て僕は完遂できたというふうに彼らには伝えてあげたいなと思います。

――このディフェンスは、コーチの指導の賜物なのか、チームで試行錯誤して完成したのか
当然、やはり、コーチの力というのはすごく大きいです。高野、杉本、滝澤という信頼できるコーチ陣が揃っていること、経験のあるコーチ陣の知識と経験がチームの助けになった。ただそれだけではできない部分もあるので、実行できる選手の能力、同じページに載せるためのミーティング、全てが掛け合わさってできた賜物だと思っています。スタッフ選手含め全員に感謝しています。

――早稲田の大田尾監督が、攻めるところと蹴るところのバランスが保守的になってしまったと言っていましたが、明治はバランスが良かった。監督からはどう見えましたか
(試合で)練習通りにやってほしい、というメッセージを一貫して出してきた。トレーニングのプランを実行する忍耐力は大変だが、プレッシャーの中で自分勝手をせず全員で遂行できたことが勝ち抜けた要因。バランスが良かったのも、日頃やっていることを我慢強く冷静に実行した結果だと思います。

早稲田・大田尾竜彦監督
――胴上げの感想は
怖かったですね(苦笑)。人生初めてなので気持ちは良かったです。選手たちに感謝です。
――監督として日本一になった気持ちは
選手と監督では立場は違いますが、根底にあるのは「学生のために」という思いです。主役は学生だと思っていますので、優勝後も少し引いた位置から見ている自分がいました。ただ、関わっている以上は勝ちたい一心でやってきました。今までにない経験をさせてもらえたという意味では、喜びでいっぱいです。

神鳥裕之監督の胴上げ
――スクラムについて今日は優勢に立っているように見えました
本当に素晴らしかったと思います。総合的な視点で見ればゲームには勝ちましたが、スクラムの部分では、決して満足できる、あるいは求められるパフォーマンスだったとは思っていません。ただ、その分、フォワードの選手たちが悔しがりながら取り組んできた姿を、練習も含めてここまでずっと見てきました。その中で、選手だけでなく、指導している滝澤コーチも含めて、プライドをしっかり見せてくれたと思います。

スクラムでプレッシャーをかける明治
――SO伊藤選手の評価をお願いします
めちゃくちゃ良かったと思います。彼は本当に替えの利かない選手です。プレーだけでなく、ゲーム中のリードも含めて、チームリーダーが平翔太だとするなら、ゲームリーダーは伊藤龍之介だと言えるぐらいの存在でした。今シーズンになって、プレーの一貫性も非常に出てきていますし、これからの成長が本当に楽しみだなと感じています。

伊藤龍之介
明治大学 CTB平翔太 キャプテン

平翔大キャプテン
――試合を振り返って
今週1週間、「オールコネクト」というフォーカスのもとで準備してきました。フィールド外のメンバーやファンの皆さんが一つになって戦えたことは、本当に良かったと思います。フィールドに立っている15人が、この1週間で強化してきたディフェンスをしっかり見せることができたのは、良かった点だと思っています。

――キャプテンとして初優勝の気持ちは
言葉が出ないほどです。たくさんの方に迷惑をおかけしたことってあったと思うんですけど、しっかりチーム全員がポジティブに前を向いて進んでいった結果が、今日この優勝というのは本当につながったと思うので、チームに携わっている方々に感謝の気持ちでいただいております。
――チームスローガン「完遂」に込めた意味は
80分間やり切ること、そして生活面では4年生を中心にルールを徹底してきたことが、今日の結果につながったと思います。
――終盤、攻め込まれる時間帯の心境は
この1週間、隙のないチームを作ることを意識してディフェンスを強化してきました。ディフェンスが下がった状態でも、一人ひとりのタックル精度やコネクションを切らさないことを意識していました。終盤、服部選手にゲインされる場面もありましたが、全員が戻ってディフェンスラインを上げ直すことができました。ゲインされた後でもコネクションを切らさず守れたことは、1年を通して見ても大きな成長だったと思います。

――今日積極的にキックを使ってエリアゲームを仕掛けてきたんですけど、明治はキック処理の長けた選手がいっぱいいるので、あまり動揺はないように見えました。
この前の(対抗戦の)早稲田さんの試合からでもハイボールを多く使うシーンってあったと思うので、想定内でミーティングして、しっかり対応するという感じでできたのは良かったなと思います。
――早稲田の大田尾監督が、攻めるところと蹴るところのバランスが保守的になってしまったと言っていましたが、明治はバランスが良かった。
キックオプションがある中で相手のディフェンスを見つつ、キックの体制に入った時の相手の下がる姿勢とかを見てしっかり対応していく形だったので、それを全員が共通認識で持てたのは勝因の一つかなと思っています。
――キックの使い分け、判断共有については
試合中に対応するのも一つですが、1週間かけて相手のディフェンスやアタックの動きを探求してきたので、練習通りだと感じています。こうなった時にはこっち、というのを事前にずっとやってきた。
――胴上げの感想は
自分も(監督と)同じくめちゃくちゃ怖かったですね!

平翔大キャプテンの胴上げ
――以前、メンバー外の選手への思い
やっぱり、僕たちがこうやってプレーできているのも、対策だったり、そういうところも含めて、メンバー外の選手たちが協力してくれているおかげだと思っています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
――今後、リーグワンで目指す選手像は
明治の合言葉である「前へ」を継承しながら、自分の強みであるランやキックを磨き、リーグワンでも通用するフィジカルを作っていきたいと思います。



