ラグビー日本代表・宮崎合宿第2クール終了―ジョセフHC「極限の中で何ができるか」 | ラグビージャパン365

ラグビー日本代表・宮崎合宿第2クール終了―ジョセフHC「極限の中で何ができるか」

2019/07/04

文●斉藤健仁


ラグビー日本代表は23日からスタートした、宮崎合宿の第2クールを打ち上げた。「10日間の地獄のようなトレーニング」(ジェイミーHC)を終え、指揮官であるジェイミー・ジョセフヘッドコーチがジャパンの現在地について取材に応じた。

S&C(ストレングス&コンディショニング)とアンストラクチャーにこだわってやってきた

――第2クールはタフなメニューが続きました


(ワールドカップで対戦する)相手よりもハードなトレーニングしないといけないし、相手はプロチームで長いことやっているし経験地も高いし、強いしでかい相手。それを上回るくらいの練習量をやらないといけない。あそこまでやるとケガが発生します。イシレリが左のふくらはぎを今回、負傷してしまいました。非常にここまで彼はよくやっていて急成長してきたにも関わらず、最後のスクラムセッションで、ケガで終わってしまったのは残念に思います。

今日の選手たちの表情、取り組み、活力を見ていただければわかると思いますが、すごく笑顔も出ていましたし、活発に動いていたと思います。とても10日間の地獄のようなトレーニングを重ねてきた選手たちとは思えないぐらいだと思います。なぜ、そうなれるか。一致団結力、結束力が高まっているからそうできるんだと思います。

――組織ディフェンスの練習に時間を割きました。


(日本と)体格差があるが故に、相手はダイレクトに狙ってくる。だからこそタックルエリアを重点的にこだわってやってきました。第1、2クールとS&C(ストレングス&コンディショニング)とアンストラクチャーにこだわってやってきたが、第3クールはセットプレーからアタックとディフェンス、22mからの脱出であるイグジットやプレッシャーをかける戦術をやっていきます。


――スポットコーチとして「リーグラグビー」の元NZ代表だったキッドウェルコーチを呼びました。


彼を呼んだのはタックルのエキスパートであり、リーグラグビーで教えている方。彼はタックル技術を教えるだけでなく、小さい相手を大きい相手に対してのタックル技術に長けているので呼びました。


――PR中島イシレリの状態は?

詳しくは見ていないのでわからないが、肉離れなので、最低1ヶ月から6週間くらいになると思います。



――現在、練習生が3人います。


ルースヘッドPR三上、稲垣、山本、中島、この4人のうち3人ケガになりました。ここまで6ヶ月間、この4人をずっと鍛えてきてワールドカップ向けて着々と準備を重ねてきたにも関わらず、ケガで3人が不在になってしまうのは非常に大きな問題だと捉えています。(練習生の)三浦には非常に感心しています。

はじめから(代表に)いたかのように、スッと入ってきましたよね。このまま残ると思います。(同じく練習生の)石原はケガで1年間くらい離れていたにも関わらず、ケガから復帰してサントリーでプレーしているということで、こちらでケガ人がでたから戻ってきました。ケガしていたことが嘘のように自然と入ってきましたね。

(BK唯一の練習生の)ティム・ベネットはジェイミー・ヘンリーがケガしてCTBが薄いので入ってきて、もともとトゥポウがCTBだったのですがFBの方が起用しやすいので、そういう意味ティムを入れて今後も使っていきたい。

チームに合流したアタアタ・モエアキオラ

チームに合流したアタアタ・モエアキオラ

――PNC(パシフィック・ネーションズカップ)のセレクションポリシーについて


リーチ、ラファエレとか試合が足りていない選手がいます。だからポジションによって変わってきます。決まったポリシーはないです。ポジションで試合中に試すこともあります。リーチ、ラファエレにゲームタイムを与える、新しい選手を試す。プレッシャーに耐えられるか。基本的なポリシーはないです。


――WTBアタアタ・モエアキオラに対する期待は


いいんじゃないですか。初めて彼を指導するので、(判断するのは)時期尚早だと思いますが、彼には色々なフィジカル面での利点があります。堅樹、松島とは違います。ゲームシチュエーションで見てみないとわからない。


疲れている極限の中でどうプレッシャーに対して応えるかを見ていた

森重隆・協会新会長

森重隆・協会新会長

――森新会長も視察に来られました


20年来の知り合いですし、福岡時代から知っています。本当にラグビーマンという印象で、ラグビー界を引っ張っていくにふさわしいリーダーだとみんな感じています。今はワールドカップに一点集中しているので、就任したばかりの会長にあれこれやってほしいと言うのはまだ早いと思いますし、会長という役割なので、15人制の日本代表だけでなく、ラグビー協会全体としてのいろんなストラテジーや戦略をたてて、さらなる発展を飾ってほしいと思っているだけです。


――第2クール、懸命に練習していた選手たちをどう見ていたか?


選手によりますが、昨日のセッションを見られておわかりのように、実際のラグビーセッションの前に選手たちをかなりバテさせました。その中で、どう反応するか、どう積極的に動くか、どうコミュニケーションを取るか、疲れている極限の中でどうプレッシャーに対して応えるかを見ていました。最初の合宿を同じようにやったが、そこではあまりできがよくなかったが、昨日のセッションは非常に上手く耐えていた、応えていたと思います。

――日本ラグビー協会内部からワールドカップ後もジョセフHCを続投させるという声が挙がりました。


そうやって必要とされていることを知ることはすごく嬉しいですが、自国開催のワールドカップってことで目の前に大きなタスクがあって、そこだけに一点集中して努力しているわけですが、ワールドカップで成功すれば、必然的に物事は上手く前に進んでいくでしょう。

斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当するなどトップリーグ、日本代表を中心に取材。

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