6月29日、ラグビーワールドカップ2015イングランド大会に向けた、ラグビー日本代表第三次候補選手37名が発表された。選手たちは7月6日より行われる宮崎合宿に参加し、7月18日から北米で行われる、ワールドラグビー・パシフィック・ネーションズカップ(以下、PNC)にてカナダ、フィジー、アメリカと対戦する。エディ・・ジョーンズヘッドコーチが選手の選考やPNCの位置づけ、さらにスーパーラグビーに参加した選手たちの状況など記者会見に応じた。
「PNCは全部勝ちにいく、ただこういうトーナメントは自分たちのプレーを磨き上げるためのもの」
エディー・ジョーンズHC(以下、ジョーンズHC)「コンニチハ。ワールドカップへ向けてセカンドステージへ進みます。6月、宮崎で非常にいい合宿が行えて、選手たちのストレングスも上がりました。バックスのスピードも上がりました。フォワードの仕事量も上がりました。ボールを持っていないところの動きでも(スキルの)向上が見られました。
次は北アメリカで4試合を行うツアーがあります。カナダ、アメリカ、フィジー戦を控えています。そして勝ち進めば決勝戦もあります。
37名の選手を選びました。そして6人の選手たちが途中で合流します。時期はコンディション次第になるでしょう。2週間後、7月6日くらいまでには彼らの状態を見て判断したいと思います。
PNC、ジャパンは全ての試合を勝ちに行きますが、(この大会はジャパンにとって)チームをより成長させるためのいい機会だと捉えています。それは、ワールドカップの戦略を試すことができますし、37人がポジション争いすることできるからです。
ご存知の通り、ワールドカップには31名の選手しか行くことができません。ですので、PNCが終了した後で6名の選手たちが残念な想いをするということです。当落のポイントはPresent Perform(現時点のパフォーマンス)とHistorical Perform(これまでのパフォーマンス)です。そしてワールドカップまでの短い期間でどれだけ成長できるかということです。ですので今回の北アメリカ遠征を楽しみにしています。
みなさんに一つ思い出していただきたいことがあります。
2011年のPNCで優勝したのは誰でしょう? そしてその後のトライネーションズで優勝したのは誰でしょう?そしてその後のワールドカップで何が起こったか?。そういう意味で、こういうトーナメントは自分たちのプレーを磨き上げるというものです。ワールドカップへの準備を色々な手法をとって行います」
「カナダは仮想南アフリカ、フィジーは仮想サモア」
――PNCの4試合はワールドカップへのシミュレーションにしますか。あるいは足りないところを強化するためのものにしますか。どういうふうに捉えていますか。
エディ・ジョーンズHC(以下、ジョーンズHC)「両方ですね。カナダ戦は南アフリカを想定します。非常に大きい選手が多くてセットピース重視のチームだから。フィジー戦は、サモア戦を想定しています。ですのでワールドカップにむけて予行練習です。アメリカ戦はポーカーをやるような試合になるでしょう。アメリカ戦では全く手の内は明かしません」
――さきほど「PNCが終了した後に、6名の選手が残念な思いになる」と言われましたが、PNCの後に行われる日本での3試合を前にスコッドを決めてしまうということでしょうか。
ジョーンズHC「(選手を決める)タイミングは確定していません。南アフリカのスコッドを見てると、デュアン・フェルミューレン(NO8)、フーリー・デュプレア(SH)、ヤン・サーフォンテイン(CTB)、ジャック・フーリー(CTB)など全員ケガをしています。ですので何が起こるかわかりません。ですのでスコットの期限を決めるタイミングを決めていません。」