15日、ラグビー日本代表は「アサヒスーパードライ・パシフィック・ネーションズカップ2024」準決勝・サモア代表戦を49-27で勝利し決勝に駒を進めた。この試合のPOM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)には李承信が選ばれたが、POMに匹敵するハードワークした選手がいた。
アタックでもディフェンスでも常に足を動かし続けたFL下川甲嗣だ。今大会、立川理道キャプテンがピッチを去った後、ゲームキャプテンを務める下川。リーダーシップも成長をし続けている。試合後のミックスでは、昨年のワールドカップスコッドに入ったものの本人としては納得した結果ではなく、原点回帰で3年の社員選手からプロ選手へ移行したことも明かした。
――トライの場面について
ブレイクダウンに入って顔をあげたら、(李)承信が裏に蹴って、長田(智希)が取れそう予感がしたのでサポートに走りました。長田が球を残してくれて繋がったトライでした。トライはあんまりとらないので嬉しかったですね。
――立川選手が交代してからはゲームキャプテンを?
そうですね。あの状況だったらキャプテンがチームをまとめるというより、もうみんなやることが明確だったし、みんな同じ方向が見れていたので、もう一回、やることをリマインドじゃないけどそういうことを話していました。
――ゲームキャプテンをやったのは
アメリカ戦のときも途中からやりました。
――PNC入ってからリーダーシップが成長していると感じますがご自身は?
自分は言葉で引っ張るようなリーダーシップよりは、今はリーチさんもいない中でどちらかというとプレーのところで自分の色を出して、超速ラグビーや一人ひとりが一つの仕事で終わるんじゃなくて仕事することが自分ができることだと思っているんでその部分で引っ張っていきたいなというマインドです。
――今日の試合では?
いいところは増えてきているんですが、まだまだかなと。前半の一番最初のセットプレーのところでミスしてしまったんで。やっぱり大事な局面でそういうプレーしてしまうと、これからもっと拮抗した試合になると勝敗をわけてしまうので。まだまだ修正しないといけないところがあるかなと思っています。
――良く走っていましたね?
そこは自分の強みだと思いますし、FLというポジションには求められているところなので。
――社員選手からプロ選手に代わったのは?
やっぱりワールドカップを経験して、自分の力で納得して手に入れたワールドカップメンバーではないかなと。そもそも入れない人がいる中で入れたのは本当に幸せなことだと思うんですけど、振り返ると悔しさの方がありました。
ラグビー好きなのでサントリーに入って社会人になってもラグビーを続けたかったですし、トップレベルでラグビーをやりたいと思って、その原点に立ち返ってもう1回挑戦したいなという気持ちで。
(覚悟は)決まりました。もちろん社会人としての基礎的なマナーだったり、社内の先輩方や社内のサポートは社員選手じゃないと感じられないところを3年間感じることができました。プロになってもサントリーの企業スポーツというところでは本当に社員の皆さんの応援だったりサポートがあることを忘れちゃいけないと思っていますし、今でも応援メッセージをもらったりしています。
――フィジー戦にむけて
ショートウィークですけど、1週間自分自身も含めてチームも成長できるし、成長して臨みたいです。フィジーはフィジカルも強いし、それに加えてスキルもあるチームだと思う。フィジカルのところは逃げずにそこでも勝負しますし、自分達の目指しているワークレートと速さで勝負していきたいです。