18日に行われる「アサヒスーパードライ CHALLENGE MATCH 2025」オーストラリアA戦に出場する、JAPAN XVのメンバーが発表された。ニール・ハットリーHC代行とキャプテンを務めるFL奥井章仁(トヨタヴェルブリッツ)がオンライン取材に応じた。
JAPAN XV 試合登録メンバー
1 古畑 翔
2 平生 翔大
3 木原 三四郎
4 デーヴィッド ・ヴァンジーランド
5 山本 秀
6 タイラー・ポール
7 奥井 章仁 ◎
8 サウマキ アマナキ
9 北村 瞬太郎
10 中楠 一期
11 ハラトア・ヴァイレア
12 シオサイア・フィフィタ
13 廣瀬 雄也
14 植田 和磨
15 矢崎 由高
16 佐川 奨茉
17 谷口 祐一郎
18 小鍜治 悠太
19 伊藤 鐘平
20 中谷 陸人
21 土永 旭
22 小村 真也
23 伊藤 耕太郎
ニール・ハットリーHC代行
――セレクションについて
今のチーム自体は強い。経験のある選手、例えばPNCに出ていた奥井&廣瀬、そして北村などジャパンを経験している選手や若い選手もいる。そういった選手に、しっかり試合に出てパフォーマンスを発揮してほしい。(代表経験のある)矢崎、フィフィタも復帰して、しっかりトレーニングができていますし、この次の試合が楽しみです。
――奥井のキャプテンシーについて
アキ(奥井)は本当に素晴らしい選手です。これ以上言うことはない。このスコッドに頑張って入ってきました。(5月の)XVのホンコン・チャイナ戦から7番だけでなく、チームを引っ張っていけるので、迷わず(キャプテンに)選択しました。XVだけでなく、ジャパンでも試合に出てほしい。XVでもジャパンでも貢献してくれているので、キャプテンとして最適な選手かなと思います。
――新しく代表に入ってきたFL/LOタイラー・ポールについて
タイラーはD-Rocks、スピアーズで5年間プレーしてきて経験があり、私たちのチームにとって大事な選手です。スピアーズのコーチ陣も評価している。南アフリカでも良いプレーをしていたし、影響力のある選手です。タイラーとアキの関係もとても良い。タイラーは世界のラグビーの経験もあるので、チームにとって良い存在かなと思います。
――テストマッチ5連戦の位置づけは?
今後の試合はタフになってきます。オーストラリアA、オーストラリアの後、欧州遠征があるので、そこにセットすることにフォーカスしています。2027年ワールドカップに関しては常に、それに備えてやっています。PNCは昨年に比べてステップアップできたが最終戦で負けました。実際に試合に勝つことが大事になってくるので、勝つという意識を持つのも大事だが、ワールドカップに向けてスコッドを成長させないといけない。そのバランスを保ってやっています。
――アタックコーチのダン・ボーデン氏がチームを離脱しましたが……
もちろん今までとは変わった体制となりました。スコッド、コーチ陣も変わっていくものです。すでに(ギャリー・)ゴールドは価値を与えてくれている。ダンはいなくなりましたが、新しく入ってきた麻田は若いですが、エディーが助けているし、新しいコーチが入ることでチームがより進化できるので、そういった意味では良いかなと思います。
――矢崎(早稲田大3年)、中谷(同志社大2年)の大学生が2人、メンバーに入りました。また矢崎の評価は?
若い選手に関しては、JTSのプログラムなどで育成するために作られました。矢崎に関しては日本人の中で、若くて素晴らしい選手です。キャップも持っていますし、少しケガをして戻ってきた矢崎はオフザボールのアタックが良いですし、恐れず、(周りの選手と)コミュニケーションして話しています。矢崎だけでなく、奥井、フィフィタにみんなが期待しています。楽しみです。
――リーグワンであまりプレー経験のないLO山本が先発します
山本だけでなく、他の選手もリーグワンでスタートしていない選手がいます。それは意図的にやっています。オーストラリアAには経験ある選手がいますが、あまりチームでプレーしていない古畑、山本など若い選手を集めて、自分たちは育成しようとしています。山本に関しては、この試合では、インターナショナルレベルでプレーできるか、実際に彼の能力が試されている。経験のある選手を起用しつつ、若い選手を試しています。相手はサムやドナルドソンなど経験ある選手がいますが、そういった選手に対してどこまでプレーできるか、楽しみです。山本は大きな成長をしているので、ビッグなチャンスが待っていると思います。
――この試合で、エディー・ジョーンズHCに求められていることは?
ジャパンのコーチンググループには、U18、20、JTS、XVなどの、いろんなコーチが関わっているので、いろんな選手に詳しいです。どいうプレーをするのかクリアになっています。自分たちは超速ラグビーをしたい。XVだからといって違うプレーはしない。全部同じスタイルでプレーをします。日本人の選手は低く、ハードに、素早いし、とてもスキルのある選手が多いので、そういった強みをどう使っていくかが大事で、今後、自分たちのアイデンティティーを強化していきたい。
――今回の試合で良かった選手はワラビーズ、その後の欧州遠征にチャンスが出てくるのか?
もちろんワラビーズ戦のチャンスはあります。オーストラリアA戦は秋のブロックの始まりになります。普段の練習、試合でどうパフォーマンスをするかが大事です。昨日、XVと経験のある日本代表が練習したが、XVの選手たちはうまくプレーできていました。うまくパフォーマンスできたらワラビーズ戦に出る可能性はあります。選手層も厚くできていると思いますし、土曜日でどうパフォーマンスするかで、その次のワラビーズ戦、欧州遠征のメンバーに関わってくる。
――2週間後のホンコン・チャイナ戦@香港はハットリーさんがそのまま指揮を執る? 香港に行った選手は欧州には行かないのか?
(麻田)一平がヘッドコーチとしてホンコン・チャイナ戦を仕切ります。スコッドの中の選手は成長する機会があり、毎試合チャンスが与えられています。いまアキがここにいるのは(5月の)ホンコン・チャイナ、NZUの試合で良かったから、こうやって、ここにいる。若い選手を評価したら、どんどんジャパンの試合で使っていきたい。
――日本代表も含めて、FBのセレクションは、SOと両方兼ねる選手を求めているのか? それともFBのプロパーを求めているのか?
とにかく自分たちはベストな選手をセレクションしているだけです。SO李は12、15番もプレーしたことがあるが10番が一番、フィットしていると思う。インターナショナルの試合は10番が15番を理解しているほうがいい。(10番が)バックフィールドに行く機会もあります。他の選手では中楠もそうで、ウェールズ戦で、15番でプレーをしました。いろんな役割を理解する上で、いろんなポジションを経験することは大事かなと思います。自分たちはベストな選手を選ぶだけなので、リーグワンとはちょっと違う、こういったスタイルでやっています。
FL奥井章仁キャプテン
――キャプテンとして試合に臨む気持ちは?
僕としては変わりなく、ずっとやってきたことなので、発言もしっかりしたいし、プレーでしっかり見せるのがキャプテンとして必要な部分だと思う。ディフェンスとコンタクトの激しさをキャプテンとして80分リードしていきたい。
――オーストラリアA代表相手に、どんなプレーをしたいか?
(相手は)ボールをよく運び、オフロードでつないでくると思うので、ディフェンスで、2人で入ることを常に意識しているのでフォーカスしたい。PNCとメンバーが変わって若いが僕としてはプレーでしっかり引っ張るところ、あとは一人一人が責任持ってプレーして良い練習ができているので、あとはどれだけ(それを)発揮できるか。若さを気にせず、しっかりプレーすることが大事になってくるので、しっかり引っ張っていきたい。
――テストマッチへ向けたアピールという気持ちを持っている?
今週のゲームもそうですが、毎練習、セレクションだと思っているので、毎日、バトルしていきたい。ブレイクダウン、ディフェンス、タックル、オフザボールの仕事は僕のサイズで、インターナショナルレベルで残るには大事だと思うので、しっかりそこを出していきたい。今週の試合も大きなチャンスだと思いますし、練習でもチャンスだと思うので、毎日バトルしているので、代表に残れるように毎日やっていきたい。
――キャプテンとして、(日本代表に向けて)セレクション、サバイバルだという声かけをしたりしているのか?
全員が(そう)思っていることと思う。(XVは)日本代表でプレーするための機会だと思うので、気持ちが出ていて、昨日練習、日本代表に対してのプレッシャーも良かったし、1週間、良い練習ができた。声をかけることはないが(XVが)どういう意味合いか全員理解しているので、コントロールしてやっていきたい。