エディジャパンがマオリ第2戦で見せた「新しい戦い方とは」 | ラグビージャパン365

エディジャパンがマオリ第2戦で見せた「新しい戦い方とは」

2014/11/12

文●斉藤健仁


マオリ・オールブラックスとの第1戦、日本代表(JAPAN XV)は21-61で大敗してしまいました。第1戦では「0から100」、つまり自陣(0)から相手のゴールライン(100)までミスなくパスをし、アタック・シェイプで攻めるという攻撃にチャレンジしました。その前の週に行った宮崎合宿の練習で強度を上げすぎて(来年のワールドカップで中3日で戦うことを想定していたと思いますが)、その疲れもあったと思いますが、攻撃でミスを連発し、ターンオーバーを許して40点差で負けてしまいました。

 

しかし、日本代表は2戦目はアタックに修正を加え、最後の3分までリードしていました。結局、逆転されましたが18−21と善戦しました。日本代表を指揮するエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)は多くを語らなかったものの、この試合で「新しい戦術を使う」と断言していました。FB五郎丸歩選手は前日練習で「(新しい戦術は)ジョーンズHCが寝ずに考えたそうです。強いランナーを使う」と話していました。

五郎丸選手の発言もあり、スーパーラグビーのレッズ(オーストラリア)などがやっていた、9番を起点をしたアタック・シェイプをラックの両サイドに配置するのでは、と予想していました。

まず、目立ったのは「テストマッチ」仕様の戦い方でした。自陣22m内はもちろんのこと自陣からは、相手を動かした上でしっかりキックを蹴ってテリトリーを確保していました。またスクラムだけでなくラインアウトの精度も高く、相手にプレッシャーを与えていたので安心して見ていることができました。

そして、相手のディフェンスがラックにあまり入らず、広く立っているというところで、FWとSH日和佐篤が近場のピック&ゴーを使って、攻撃に勢いを与えていました。この形は昨シーズン、日本代表と同じくアタック・シェイプを採用しているサントリーサンゴリアスでも見られていた戦術でした。特に、マオリは逆目のラックサイドで立つ選手が少し遅かったので、そこを日本代表は意図的に狙っていたように思います。ただ、後半、相手も近場のディフェンスを強化してきたこともあり、ノットリリースザボールの反則が目立ったことが悔やまれます。

ピック&ゴーで攻撃でリズムをつかんだ後、9番を起点としたシェイプの攻撃をして、そこに相手がプレッシャーをかけてきたら、次は9番の横に立っているFWの選手をデコイとして、10番を起点としたシェイプでうまく攻撃できたと思います。

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