元フランス代表HOのマルク・ダルマゾが日本代表のスクラムを指導し始めて丸2年が経った。日本代表のスクラムは徐々に成長し、エディ・ジョーンズHCに「日本代表の武器になっている」と言わしめるほどだ。そんな日本代表が、11月14日(土)、2年ぶりに、敵地でスクラムやラインアウトといったセットプレーラグビーを得意とするルーマニア代表と対戦した。
相手ボールのスクラムでは前半27分にペナルティートライを献上してしまった。それでもマイボールスクラムでは、「8単」で素早く出してNO8アマナキ・レレィ・マフィが突破する場面も見られた。また後半40分には相手ゴール前で、逆に相手のペナルティーを誘って、勝負を決めたPGを得るなど、2年前とは違い、しっかりと組み合える姿も見せた。
「ルーマニア代表は上手くて強い。いろんな方向から押してきた」(PR・畠山健介)
それでは、実際にスクラムを組んだ第1列の選手たちはどう感じたのだろうか。FW一列で、唯一、2年前のルーマニア戦を経験している右PR畠山健介(サントリー)は言った。
「試合が終わってすぐなので、2年前に比べてどうということは客観視できません。またビデオで確認したいと思います。最後に日本代表もスクラムで相手のペナルティーを取れましたし、押せるという手応えは少なからずありました。ですが、(前半27分に)相手のゴール前で、組み直し組み直しの末に、ペナルティートライを取られてしまって、悔しかった。ルーマニア代表は上手くて強い。いろんな方向から押してきました」
「今日の試合は僕らからすると満足することはできない」(PR・三上正貴)
左PRの1番で先発した三上正貴(東芝)の感触はこうだ。
「僕の感じでは、日本とルーマニアではそんな力の差を感じなかった。アメリカと同じくらいで、イタリアの方がスクラムのプレッシャーがあった。3番の方がちょっと受けたことで前に出られず回されたりして、アングルなどのペナルティーを取られてしまいました。またペナルティートライの場面は、完全に仰向けにされたわけでもなく、負けたという感じではありません。ただ相手の方が上手かった。今シーズンは今まで良い感じで組んできましたが、今日の試合は僕らからすると満足することはできません」(三上)