3月9日、NTTジャパンラグビーリーグワン・ディビジョン1は第9節を迎えた。熊谷ラグビー場では今節大注目の全勝対決、埼玉パナソニックワイルドナイツと東芝ブレイブルーパス東京の一戦が行われた。
試合はブレイブルーパス、SOリッチー・モウンガのノーホイッスルトライから幕を明けた。ワイルドナイツはFLラクラン・ボーシェーのトライで同点とすると、互いにPGを1本ずつ決め10-10となる。
その後、風上のアドバンテージを活かして、ワイルドナイツSO松田力也が3本中、2本が50m近いロングPGを確実に決めて19-10とワイルドナイツがリードして前半を終えた。
後半の立ち上がり、WTB長田智希、FB山沢京平の2連続トライでリードを広げたワイルドナイツだったが、追いかけるブレイブルーパスは1人少なくなった後半20分過ぎからFWにボールを集め連続ゲイン。66分にLOワーナー・ディアンズ、70分にはPRタウファ・ラトゥのトライで一気に5点差まで差を縮めた。
しかし、ワイルドナイツは試合終了間際の79分、LOマーク・アボットのトライで勝負あり。36-24でワイルドナイツが勝利を収めた。この勝利により、ワイルドナイツは9戦全勝の首位をキープした。試合を終え、ロビー・ディーンズHCと坂手淳史キャプテンが80分の激闘を振り返った。
埼玉パナソニックワイルドナイツ ロビー・ディーンズHC
予想通りすごく激しい試合になりました。試合の内容については坂手キャプテンに話してもらおうと思います。相手に先制トライをされたところから自分たちも良く戻ってこれたなと思っています。お互い、自分の良い瞬間があったなと思っていますし、結果についてはとても満足して嬉しくおもっています。
今月熊谷ではこの1試合のみとなりまた長く間が明けてしまいますが、ファンの皆さんがこのように多く来ていただけたのもとても嬉しかったです。
チームの準備については称賛を与えたい。特にBKスリーの丹治辰碩、長田智希、山沢京平の3選手は若い、とても静かな(!)選手たちですが、強い相手に対して戦うのはすごく大きな挑戦になったと思いますけど、しっかり向かっていったことにも称賛を与えたいと思います。
ーー19点差のところでのタッチにだすかショットを狙うかの判断について
あそこについてはタッチに出してトライを取っていれば、3トライ差になり、相手の元気づいていくところをシャットアウトできると思っていましたので、そういう判断をした選手たちはすごくポジティブだったなというふうに私自身は感じていました。結果としてこのようにタイトな試合になったんですけれども、そこに関しては自分たちももう一度見直していかないといけないと思っています。
埼玉パナソニックワイルドナイツ HO坂手淳史キャプテン
本当に風が強い中でしたが、これだけたくさんのお客さんに来ていただけるなかで試合ができてよかったなと思います。ホームゲームも今日合わせて残り3戦ということで、この熊谷で戦うということは特別な瞬間になってくるので、しっかり楽しんで行きたいなと思いますし、今日も1日楽しめたと思います。
ゲームに関してはペナルティがまず多かったです。レフェリーともゲーム中、たくさんコミュニケーションとっていたんですが、特にノットロールアウェイの部分、(ペナルティを)多く取られたところがあったので、試合の中で修正していかなきゃいけないと思います。ボールが見えていた部分もありましたけど、よりクリーンになるようにディフェンスのところはコミュニケーションをとっていきたいと思います。
あとはポイントの取り方、もう一度チームでしっかり共有しながら、モールでいくのか3点とっていくのか、これから重要なゲームでは(その判断が)大事になってくるので、その取り方も共有してみんなで同じ意識をもっていけるように来週からいい練習したいなと思っています。
ーー前半風上をとったのは?
後半もしかしたら風向きが変わるかもしれないとおもったので(笑)。まずは前半いい形でゲームを進めたいというところと、風上を取ってチームに勢いを出したいなとおもっていました。結果、(松田)力也(のキック)もすごく安定していたので自信をもってショットを狙うこともできましたし、一発目のモウンガ選手のトライのところはコミュニケーションミスで直さないと行けない部分ですけど、後半、(風下なので)しんどい時間になるということはハーフタイムでも確認しましたし、いいところも多くあったんじゃないかなと思います。