サンゴリアスが序盤の流れを活かせず準決勝敗退。3度目の「府中ダービー」も勝利ならず | ラグビージャパン365

サンゴリアスが序盤の流れを活かせず準決勝敗退。3度目の「府中ダービー」も勝利ならず

2024/05/20

文●編集部


レギュラーシーズンを3位で終え、プレーオフ進出を果たした東京サントリーサンゴリアスはプレーオフで東芝ブレイブルーパス東京と対戦した。

堀越康介キャプテンを先頭にサンゴリアスメンバーが登場

堀越康介キャプテンを先頭にサンゴリアスメンバーが登場


今シーズン2度対戦して、いずれも敗れている相手。それでも一発勝負のプレーオフは序盤サンゴリアスが優位に試合を進めた。前半サンゴリアスはキッキングゲームでリズムを掴む。SO高本幹也のハイパントから尾崎晟也がキャッチして前進。7分、敵陣22mのマイボールスクラムからフェイズを重ね、高本のドロップゴールで先制。

コンテストキックをキャッチする尾崎晟也

コンテストキックをキャッチする尾崎晟也



高本幹也がドロップゴールを決めて先制

高本幹也がドロップゴールを決めて先制



9分、敵陣ラインアウトからツイヘンドリックから堀越康介とつながりトライかと思われたがフォワードパスでトライならず。22分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、HO堀越康介がトライを決め0-10とリードを広げる。

堀越康介がモウンガと対峙

堀越康介がモウンガと対峙


イザヤ・プニヴァイもショートパント

イザヤ・プニヴァイもショートパント



そこから前半40分を回るもブレイブルーパスはトライを狙いに行く。サンゴリアスとしてはこのままリードした状態で折り返したいところ、しぶとく守りきりそのまま前半を折り返した。

前半終了間際、こぼれ球を松島幸太朗が抑えてサンゴリアスが守りきって前半を折り返した

前半終了間際、こぼれ球を松島幸太朗が抑えてサンゴリアスが守りきって前半を折り返した




33分、ブレイブルーパスのアタックから22m内側にボールを蹴り込まれて、チェスリン・コルビがケアするもプレッシャーを受けてボールをタッチに出すのがやっと。そこから攻め込まれると37分、ピアスにトライを決められ7-10と3点差に追い上げられる。

試合を制するために重要な後半の入り、ハーフウェイ自陣寄りのラインアウトからジョネ・ナイカブラにブレイクされると、佐々木剛につながれ逆転を許す。9分、敵陣入ったサンゴリアスはゴール前の攻防で齋藤直人がトライをしたかと思われたが、TMO判定でオブストラクションのペナルティでトライは認められず。スコア変わらず。

後半9分、SH齋藤直人がトライしたかと思われたがPR中野幹のオブストラクションでTMO判定の結果、ノートライ

後半9分、SH齋藤直人がトライしたかと思われたがPR中野幹のオブストラクションでTMO判定の結果、ノートライ




それでも直後の13分、堀越康介キャプテンのジャッカルでPKを獲得。高本幹也のPGが決まって13‐14と1点差にする。

後半13分高本幹也のPG

後半13分高本幹也のPG



しかし15分、中盤の攻防からフリゼルにトライを許し、再びリード許すと、25分にはナイカブラに連続トライを奪われ13-28とリードを広げられてしまう。

後半34分ハリー・ホッキングスのトライ

後半34分ハリー・ホッキングスのトライ


80分オールアウトしたSH齋藤直人

80分オールアウトしたSH齋藤直人




それでも34分、LOハリー・ホッキングスのトライで8点差として残り5分を迎えたサンゴリアス。そのままスコアをあげることができずノーサイド。20-28で準決勝敗退となった。


――立ち上がりは良かったものの途中から流れがつかめなかったのは?


堀越康介キャプテン(以下、堀越) 簡単なミスだと思います。敵陣にせっかく入っても、3フェイズでミスする場面が何回かあったし、大事な時間帯での本当に小さなミスが今日の試合の勝敗を大きく分けたと思う。


田中澄憲監督

田中澄憲監督




田中澄憲監督(以下、田中) 準備したプランというところではすごくうまく崩せたなというのが一番ですかね。結構前半、崩したことで、東芝も少しパニックになったところがあった。そこで、堀越も言った通り、小さなミスというところ、前半の最初でも4回、敵陣にいって、スコアしたのが1回というのが物語っていると思います。ああいう小さなプレーが大きなモーメントをプレーオフトーナメントでは影響してくるので、本当に大きかったかなと思います。

――後半何がプランどおりではなかった?


田中 前半のアタックのプランに関してはうまくいっていたので、継続してブレイクダウンのところは(プレッシャーをかける)というのは引き続き(後半も)という感じだったんですけど、ディフェンスにまわったときに1人目のチョークタックルと、2人目のスマッシュというところがちょっと遅いというか、パッシブになっていたんでそこについて話をしました。

結構キッキングプランの中で相手がハイボールやチップキックなど相手が裏を書いてくる可能性があるのでそこに対する予防線を張るという部分を簡単に話しました。


堀越康介

堀越康介



――簡単にトライを取られてしまう場面があった


田中 特に後半のラインアウトからトライを取られた場面でいうのは本当によく東芝が設計していたと思います。誰が危険なランナーかというのをしっかりコミュニケーションをとって、ディフェンスを厚くするとか、今振り返るとできたかなと。今日の試合でいえば我々の経験値というか、足りなかったと思います。



――今日の試合のキッキングプランについて


田中 前回やったときはどっちかというとボールを長くもってアタックするプランだったんですが、東芝はコンタクトをするにつれてチームのエネルギーのモメンタムがあがっていくようなチームなので、中盤は早めにトランジションを起こすようなプランでした。

トランジションの起こし方として3つのバリエーションを準備して、その遂行力というのは非常に良かったと思います。




――今シーズン3度戦ってみて、東芝のどこが一番強かったか


堀越 一番はフィジカルですね。やっぱりブレイクダウンの(人数の)かけ方、ディフェンスでの1人目がチョークに入って、2人目のドライブの仕方、そこのコンタクトへのスピードチェンジとか、そういう部分を徹底されていて、かなりプレッシャーは3試合とも感じました。あとはセットピースに自信とプライドをもっているなと感じたので、FWとしてはすごい強いなというイメージはあります。




――そういったイメージをもって今日の試合に挑んだけど通じなかった部分があった?


堀越 今日に関しては僕たちもかなり準備してきたので、良い形でフィジカルバトルのところはいいところがたくさんあったんですけど、やっぱり僕たちのディフェンスの1人目のタックルミスで内側の選手もタックルミス、そこで何回も抜かれた部分もあったので、本当にそういうところの小さなミスがそのままトライにスコアにつながったんじゃないかなと。




――前半の終盤、守りきってリードして折り返したが、チームの精神的な感じやフィジカルなダメージは?


すごいナイスって感じでよく守ったという感じでロッカーに戻りました。ただ、その前に2回ペナルティをして自陣に入られているので、そこは前半良くないねという課題に対してどう直していくかという話をしていました。

(肉体的には)きつかったですけど、全然いけるというふうな感覚でやっていました。

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