U23日本代表オンライン会見「2027ワールドカップ代表候補を3~4人発掘したい」 | ラグビージャパン365

U23日本代表オンライン会見「2027ワールドカップ代表候補を3~4人発掘したい」

2025/04/08

文●編集部


オーストラリア遠征を行っているU23日本代表は、初戦のオーストラリアバーバリアンズ千を見事勝利した。8日、エディー・ジョーンズHCがオンラインで取材に応じた。初戦の勝利に対して「選手たちにとってはプロの選手と対戦するのは初めてのことでした。ですから彼らにとっては素晴らしい経験になりました」と初戦を評価した。

――オーストラリアンバーバリアンズの評価は?


私たちはもちろんジャパンらしいプレーをしたいですし、私たちの選手たちに合った日本独自のプレーを創り出したいと思っています。 特に前半はそれができたと思います。 スコアボードを見ると、60分経過時点で43対7とリードしていましたので選手たちの頑張りにとても満足しています。

選手たちにとっては、プロの選手と対戦するのは初めてのことでした。ですから、彼らにとっては素晴らしい経験になりました。また、日本代表の高校代表以上のシニアレベルでオーストラリアに勝ったのは、日本のラグビー史上初めてのことです。2027年のワールドカップに向けて、これは重要な意味を持ちます。私たちがこのツアーで期待しているのは、2027年のワールドカップの代表候補となる3人か4人の選手を新たに発掘することです。

――モールからSO伊藤のループでWTB田中がトライを挙げました


伊藤と田中は本当に有望な選手です。2人とも非常に素晴らしいラグビーのスキルを持っています。大学ではとても優れた役割を果たしています。しかし、トップレベルでプレーするには、彼らは試合でよりフィジカルな力を発揮する必要があります。そして、JTS(ジャパンタレントスコッド)で選手たちに与えている経験のひとつが、テストマッチでプレーする身体を鍛えることがいかに重要かを理解してもらうことです。

ラグビーは力の勝負です。それは実行力であり、感情の勝負であり、そして間違いなくスキルという意味でもあります。伊藤は、おそらく世界でもトップクラスのスキルを持つ10番です。彼はスペースを見極めることができます。パススキルも高く、ショートゲームやショートキックも得意です。田中も、チェスリン・コルビの日本版になる可能性を秘めています。しかし、彼らが最高レベルでプレーできるようになるには、今後どれだけ努力し、どれだけ体を鍛えることができるかが鍵となります。

――ディフェンスからのターンオーバー、キックカウンターからのトライも多かった。やてってきたことが出せたという感覚でしょうか


そうですね。U23だけじゃなくてジャパン全体でも言えることなんですが、やっぱり常に試合の中でカオスなシチューションを作りたいと考えていてその中で相手よりもいかに早く自分たちの秩序を作ってアタックすることができるかっていうのをいつも優先して考えています。特に、ターンオーバーとキックのリターンによるアタックに優先的に取り組みました。

そして、それはここにいるU23日本代表の選手たちのスキルに合っています。彼らは非常に直感的な選手で、スペースを見つけ、素早くスペースを活かすことができます。ですから、トライの70%はターンオーバーからでした。そして、このレベルで勝利を収めるには、日本には常にそこ(ディフェンス)に問題があることがわかっています。日本とオーストラリアや世界の他の国々のチームとの試合の歴史を見ると、問題は得点を取ることではなく、相手チームの得点を阻止することなのです。ですから、私はディフェンスに多くの時間を費やしました。まだまだ改善の余地はありますが、私たちは攻撃のチャンスを生み出す積極的なディフェンスラインを築くことを最優先しました。

白井瑛人(明治大)

白井瑛人(明治大)


――その中で白井選手が4トライを上げました。白井選手の評価もお願いします。


ボールのないところでの彼のプレーは素晴らしいです。彼はボールのないところでも本当に一生懸命にプレーします。彼は、特にスペースを探してチップ&チェイスを試みるなど、素晴らしい主体性を示してくれました。そして、良い決断をする勇気もあります。彼は素晴らしい選手です。彼と田中は親友です。私たちは、冗談半分に彼らを「1番」と「2番」と呼んでいます。そして、2人とも間違いなく有望なリーダーです。


――エディーさんに白井選手にゴールドエフォートの部分をもっと伸ばせと言っていたそうですが、その部分を出せたと感じますか?


彼は本当に良くやってくれました。私の頭の中にある限りでは、彼は3つのゴールド・イニシアティブを成し遂げたと思います。 ゴールドエフォートとは、私たちが各選手に求めていることです。 ゴールドエフォートは、トライを生み出すか、トライを阻止するかのどちらかです。 私たちは1試合あたり45のゴールドエフォートを成し遂げられるチームを目指しています。 まだそこまで到達していませんが、ツアー終了までに到達することを目指しています。

――相手チームのバーバリアンズの印象は? 以前対戦したフレンチバーバリアンズと比べると、ちょっとキャリアの低いチームという印象でした


フランス・バーバリアンズの方がずっと強いチームです。しかし、オーストラリアバーバリアンズは、地域代表選手、クラブチームの選手、スーパーラグビーのアカデミー所属選手で構成されていました。ですから、実に多彩なメンバー構成です。

しかし、オーストラリアU20代表との次の試合は、本当にレベルアップするでしょう。20歳のレベルでのランキングでは、オーストラリアは6位、日本は15位です。そして、U23日本代表の平均年齢は、23歳以下と言いながら、実質的には21歳です。ですから、両チームとも年齢構成は非常に似ています。ですから、これらの選手が世界ランキングでどの位置にいるのか、テストレベルで日本代表として試合に勝ち進む能力があるのかどうか、より明確なイメージがつかめるでしょう。

――最終戦はランドウィックと対戦します。


現段階では(メンバー構成は)まだわかりません。ランドウィックは土曜日に試合を行い、その後チームメンバーを選出します。しかし、特にランドウィックの役員であるサイモン・ボイドヴァンと話したところ、彼らは最強のチームメンバーを選ぶつもりだと言っていました。ランドウィックは、オールブラックスやアルゼンチンとも対戦しており、今回は日本U23代表と対戦します。シドニーのクラブチームとしては、これは非常に珍しい実績です。我々の選手たちにとって、歴史あるグラウンドでプレーすることは素晴らしい経験となるでしょう。

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